厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会は,国内で初めて子宮頸ガンを予防するワクチン「サーバリックス」の承認をしました。早ければ年内にも販売されるとのことです。
子宮頸ガンの主な原因は,ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染とされていて,7~8割の女性が一生のうちに一度は感染されると言われているほどありふれたウイルスなのです。たいていは自然消滅するのですが,持続感染でガンを発症することがあると言います。
日本では毎年約7000人が子宮頸ガンと診断され,約2500人が亡くなっています。近年では,20代~30代の発症率が増加しているというデータもあるようです。
諸外国ではすでにワクチンの接種を実施しており,多くの国では12歳を中心に学校や医療機関で全額公費での接種が行われているようです。ワクチンの接種は3回行うこととされていて,その合計費用は3万~5万円かかるということです。日本はまだこの費用をどうするか決まっていません。
ワクチンの有効性は10~20年継続するということなので,10代からの接種が望ましいと言われていますが自己負担の費用によっては普及に影響を及ぼしそうです。ただ,「予防できるガン」ということなので,ぜひ若年層が接種しやすい環境になって貰いたいと思います。
編集 岸田