平成28年度税制改正内容⑤

平成28年度税制改正内容⑤

 

・青色繰越欠損金等の繰越期間の延長の先送り

繰越欠損金とは、事業年度において赤字が生じた場合、その金額を欠損金として翌期以降9年間繰越することができ、黒字が出た事業年度があればその黒字額と相殺し、課税所得金額を減らすことができて法人税の納税額が少なくなる。というものです。

中小企業は全額を欠損金として繰越すことができますが、大企業は80%までしか繰越すことができません。

 

その繰越欠損金の繰越期間ですが、現行では9年繰越可能であったものが10年に延長されることになっています。当初は平成29年4月1日以後に開始した事業年度に生じたものからとなっておりましたが、変更により平成30年4月1日以後に開始した事業年度に生じたものからとなりました。

併せて、繰越欠損金が生じた事業年度の帳簿保存は9年間ですが、この制度により帳簿保存期間も10年に延長となります。

 

また、大企業の繰越可能額ですが、80%であったものが平成27年4月1日~平成29年3月31日までの事業年度で生じた欠損金は65%までしか繰越すことができなくなっています。

さらに平成29年4月1日以後開始する事業年度で生じた欠損金は、50%しか繰越せなくなり、段階的に繰越額が下がりますのでご注意ください。

 

税制改正内容についての記載は以上となります。

編集 花岡

 

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